アシダカグモ
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アシダカグモが糸出すときは限られた時だけだった

アシダカグモ糸出すときは、獲物を捕まえる時ではなくごく限られたシーンだけという驚きの真実をご存知でしょうか。クモといえば、どの種類の蜘蛛も糸を出して巣を張るわけではないのです。アシダカグモは、糸を使った巣のトラップを必要とせず餌の捕獲を可能とします。

アシダカグモにとって糸とは、巣作りのためのものではありません。この記事を読むと、アシダカグモが糸出すときがどのような状況の時であるかが詳しく分かります。

アシダカグモが糸出す時とは

アシダカグモが糸出すときは、どういったときでしょうか。クモの糸というと、多くの方たちが木々の間に張られたクモの巣を思い浮かべることでしょう。雨つぶが付いて光輝く姿は美しいですが、実はこれは一般的に蜘蛛の仲間が狩りをするための道具です。

蜘蛛の巣に気付かずその粘着性の糸に絡められた昆虫たちにゆっくりと迫り、栄養としてしまうのですから恐ろしいことです。草むらや木々の間を通った時に、髪の毛や顔に蜘蛛の巣が付いてしまったという経験や思い出もあるかもしれません。

とはいえ、アシダカグモは糸を獲物を捕まえる狩りに使うようなことはありません。アシダカグモが糸出す時は、卵を糸で包み込んで卵のうにする場合空を飛ぶ場合のみです。アシダカグモのメスは、卵を産むとその固まりを糸でぐるぐる巻きにし、口元に加えて常に持ち歩くのです。

孵化する直前までは、アシダカグモのメスが食事を取ることはありません。そうやって大切に、正に真綿に包まれた状態で卵達は親グモに守られるわけです。アシダカグモの糸は、しおり糸としての役割も持っています。

しおり糸とは命綱のことを指します。他のクモたちでもそうですが、ある程度の高さのところに巣作りをして生活する以上は、命綱を出しながら空中を飛んで移動したりします。

しかし、体が大きなアシダカグモは糸を使って空中を高々に飛ぶことは出来ません。それよりも、アシダカグモの幼体が使用する糸は、高いところから落ちる時の速度を落とすために、そして風に飛ばされて遠くまで行く目的などで使用します。

益虫とも呼ばれるアシダカグモは、巣を作って獲物を待つ造網性ではなく獲物を自らの足で捕まえるという徘徊性のクモなのです。夜行性のアシダカグモは、日中のうちは暗いところで潜んでいるものの夜になると動き回ってえさ探しをはじめます。

戸建て住宅の場合だとたったの2匹か3匹のアシダカグモがいるだけで、家の中にはゴキブリがいなくなるとも言われているくらいです。アシダカグモがゴキブリ捕食を頑張っている姿が見えたら怖がったり退治してしまうのではなく、放っておいてやりましょう。

ゴキブリが居なくなればアシダカグモの餌が無くなりますので、アシダカグモ自身が違うお宅へとゴキブリを求めて旅立っていきます。アシダカグモの全長がCDほどのサイズとなるその姿の方がいやだというなら、家を清潔に保ちゴキブリがやってこないようにすれば良いだけです。

アシダカグモは、クモの巣を張られるわけでもなく、噛み付いたりといった攻撃もしてくることなく正しく益虫であり、人間の嫌いなゴキブリを退治してくれる正義の味方です。糸を使って颯爽と移動する姿は、正に本物のスパイダーマンといったところでしょう。

アシダカグモが糸を出して巣を作らない理由

巣を張って獲物を待つというのが、クモの最もポピュラーな捕獲方法です。でも、実は様々な種類がおり、違った方法を取るものもいます。例えばナゲナワグモは、その名の通り投げ縄の原理で獲物を捕らえるのです。

セアカコケグモも巣は作るものの、立体的で複雑な構造です。上部は粘着性がない巣域・下部を粘着性のある捕獲域と分けており、捕獲域にかかった獲物を糸で絡めとり巣域まで引き上げます。相手に高速スピードで抱きつくハエトリグモなどというものもあります。

そんな中、アシダカグモは獲物がかかってくれるのを待つのではなく自身で探し回ることを選んだのです。何しろ、巣を作っても確実にかかってくれるとは限らず粘着性の糸で動きを封じるには常に最適な状態を保つようお掃除もしなければならないのです。

家を持ったら持ったで大変であるというのは、人間にも重なる部分かもしれません。その場所に生息する生き物の生態や気候などに応じて、アシダカグモは元は同じクモ類だったとしても少しずつ進化を繰り返してきて、そして独自の生態を持つようになったのです。

とはいえ、アシダカグモも蜘蛛である以上は糸を出すという点では同じです。ただ、その糸を巣作りに利用することはなく、すでにそういったことの出来る技術力は衰えてしまっていることでしょう。アシダカグモは、様々なところを歩き回って自分たちの足で餌を捕まえます。

アシダカグモを家で見つけたということは、後もう少しすれば大嫌いなゴキブリの姿は全く見かけることがなくなり全滅させてもらえるはずです。気持ち悪いと嫌がらず、我が家にアシダカグモが来てくれたことを喜んみてはいかがでしょうか。

どうしてもアシダカグモが怖いというのではなければ、ゴキブリなどが湧かないように自宅内の環境を綺麗に保つと良いです。アシダカグモが自宅に居ても、クモの巣を張られて自宅をみすぼらしく汚されるようなことだってありませんから、共存は可能な蜘蛛です。
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