ダンゴムシは害あるのかそして害虫か益虫どっちなのか、ハッキリと分からないといった方はいないでしょうか。実際にダンゴムシが害虫か益虫かどうかは、人によりけりで、単に気持ち悪いという意見や昆虫が嫌いなど、その風貌や先入観で判断している部分も大いにある場合が多いです。
また、ダンゴムシやその他の昆虫においても害あるのかどうかを知らないことや、益虫として自然界に果たしている役割を考えたこともないという方も多い傾向にあります。
この記事を読むと、ダンゴムシがどのような要素で自然に貢献しているのかや、どのように害あるのかという点にスポットを当て害虫か益虫かが変わってくる理由がわかります。
ダンゴムシは害あるのか
ダンゴムシは害あるのかという問題は、具体的には作物などに影響を与える食害があるのかや、保有している細菌や毒によって被害が出るのかという点で考えることができます。
まずダンゴムシの主な食料は木々や草木の枯葉であるため、新芽などを除いて作物を中心に大々的な被害が出ることはありません。ただし、若干ではあるものの野菜栽培をしているとその苗の若葉やイチゴの果実をダンゴムシが食べたりすることはあるため、全く害虫でないとは言い切れない部分はあります。
その他では、ダンゴムシ自体が他の畑の害虫などを食べてくれるので、逆に実害が減るという可能性はあります。次にダンゴムシが保有している菌についてですが、これも人体に有害となるようなものはなく、常在菌と呼べる範囲のものしか持っていないので全く問題ないと判断できます。
そしてダンゴムシは毒も一切持っていないため、触れたことやダンゴムシが食べた野菜を私たちが食べることで実害になるということはまずないです。やはり、ダンゴムシによる考えられる被害は、花や野菜の新芽を食べられて困るような花や植物に携わる人にとっては大きくなります。
ダンゴムシはコケを好むのでコケを売り物として生業としている方にとっては、天敵であり害があると言えるかもしれません。あとは人が集まる観光地や旅館などの宿泊施設の場合は、実害ではなくても数が増えるとそのグロテスクな風貌と衛生的でないイメージから敬遠されてます。
例えば、旅館などの空間をサービスとして提供しているところにとってはダンゴムシが室内に発生していると、集客数に影響が出てしまう可能性は否定できません。以上がダンゴムシは害あるのかという点に着目したリスクになります。
ダンゴムシが害虫か益虫かは人によって基準が変わる理由
続いて、ダンゴムシは害虫か益虫かについてその基準は定まっておらず、大きく変わる理由について解説していきます。ダンゴムシが害虫かと言われると、ほんの一部分に注目してしまうとそうかもしれませんが、大部分の人に直接的な被害を与えることはほとんどないため、害あるのかと考えると微妙です。
むしろダンゴムシの良いところに注目すると、主食は木々の枯葉や畑などの病害虫なので、それらを粉砕して糞に変えてくれるため、細菌やバクテリアが利用できるようになります。
そのおかげで無機物へと変えられて、植物たちがまた光合成や養分として補給できるようになるため、自然界のサイクルにおいてはダンゴムシは必要不可欠な存在です。また、ダンゴムシをかわいいと感じてペット感覚でいる人たちもいます。
子供たちにとってダンゴムシは特に好奇心の対象で、噛んだりしないですし、つつくとまるまったりする愛らしさや、無毒である安心感がありますから一概に害虫とは言えません。
昨今の日本では食に困ることがないですが、ダンゴムシはエビやカニなどと同じ甲殻類の仲間で毒性も全くないため、有事の際など本当に困っているときには非常食として食べることもできます。
驚きの事実ですが、ダンゴムシは昆虫ではなく海老や蟹のグループに属します。ですから、家庭菜園やガーデニングをしない人からの視点では、むしろダンゴムシを益虫として見たほうが良い点も非常に多いです。
一方で、自宅の庭でガーデニングをしたり家庭菜園を楽しんでいる人にとっては、新芽をことごとくダンゴムシに食べつくされてしまうので害虫といえることも多いです。しかし、大きく育った野菜などは再び新芽の時の様にダンゴムシに食べられることはあまりありません。
このようにどの立場からダンゴムシをを見るかによって、その印象と対中か益虫なのかが変わってきます。一般的には害虫としてダンゴムシ駆除剤も売られていますが、それらはあくまでイメージ先行で、本当に自分たちにとって害があるのかという点を考えてみる必要があるのではないでしょうか。