カマキリのエサ野菜ときゅうりは、実は食べないという事実をご存知でしょうか。カマキリは肉食性の昆虫だけれど、エサ野菜やきゅうりを与えるとむしゃむしゃと食べている仕草をすることもあって、食べていると勘違いしがちです。
また、カマキリはバッタなどの草食性の昆虫と似ているため野菜をエサとして与えてしまう方もいるかもしれません。この記事を読むと、カマキリのエサ野菜ときゅうりが不向きな理由と誤解について知ることが出来ます。
カマキリのエサ野菜が不向きな理由
カマキリのエサ野菜が不向きな理由を説明していきます。カマキリのエサとして野菜をあげた際、カマキリが野菜を食べない理由はカマキリが肉食性昆虫だからです。
カマキリのエサは、動物などのたんぱく質のあるものを餌とします。そのため、カマキリのエサとしてたんぱく質を含まない野菜は栄養として捉えていません。ですから、カマキリはエサとして野菜を食べないのです。
ですが、カマキリのエサとして野菜を食べさせようと思えば誤認という形で食べさせることは出来ますが、口を器用に開閉させ吐き出しますのでほぼ食べさせることは困難です。
さて、野菜をたんぱく質のある動物性のエサとしてカマキリに誤認識させる方法ですが、エサ野菜に動きを与えることです。カマキリは、動いている物体をエサとして目で認識します。
この時、カマキリのエサ野菜をピンセットでつまみ、小刻みに動かすことでカマキリがエサを目で追う様子があれば野菜をエサであると認識します。しかし、どちらにしろ、カマキリが野菜を鎌で刈り取り、捕食をしても、口を開閉させ直ぐに吐き出しますので食べることはないです。
カマキリ自体も口にするエサが何の抵抗もしない上、いつも口にしているエサと違うと認識すれば、それ以上口にしないので食べないというわけです。また、カマキリは嗅覚が発達しており、獲物となるものが何であるかを判断します。
カマキリは鼻で臭いを感知して獲物の入る方向を探し、実際に獲物が動いていれば襲い掛かります。この時、獲物となるエサから臭いがしない、動かないといった具合に、臭いや捕食時に動きがない限りカマキリは無駄にエネルギーを消費させて獲物を追うこともしません。
むしろ、カマキリは獲物となるエサをあまり追わず、待ち伏せるという形で獲物を襲って失敗した場合にのみ獲物を追いますので、全く動物や昆虫の臭いがしない、動かない物はエサとして見ていないのです。
カマキリのエサがきゅうりと誤解される理由
カマキリのエサがきゅうりだと誤解されているには、理由があります。カマキリのエサがきゅうりであると誤解されている理由は、カマキリにきゅうりを与えて見ると食べているように見えるという一面があるためです。
さらに、カマキリは草食系のバッタやキリギリス、マツムシ、鈴虫の仲間のようなものと誤解している方がいるため、エサとしてきゅうりを与えがちになります。カマキリは厳密には肉食性の昆虫であり、草食性の昆虫ではありません。
また、カマキリにきゅうりを与えると、熱心に食べているように見えますが厳密にはきゅうりに付着している水分を舐め取っているだけです。カマキリも運動や生存するに当たり、人間と同じ様に水分が必要です。
きゅうりの切った断面には、水分がとてもありますのでその水分をカマキリが舐め取っているに過ぎないので、きゅうりが好きで食べているわけではないのです。ちなみにカマキリに水分を与える方法としては、きゅうり以外の野菜でもよく切った断面に水分さえ出てくればどんな野菜からでも水分を摂取します。
また、直接カマキリの口の方に水分となる水滴を持っていくことでも飲みますが、こちらの方法ですと飲ませすぎたりすることもありますので、野菜から水分を与えてあげるか、水のみ用のお皿を用意して水分を上げてあげると良いです。
表面がスポンジ状の野菜、ハス芋などは水分を吸収しやすいのでカマキリが水分を摂取する際、良い水の補給器にもなります。野菜を水分の補給する中継器として使用する場合、野菜の断面が乾いてくることにさえ注意を払えば野菜の表面からカマキリが水分を吸収します。
野菜は長期間水分を補給する際の中継器として使用するのには向いていませんので、萎れたり変色したりするとそのつど交換してあげるようにしましょう。交換を怠ると腐敗し、水を吸収することが出来る補給器しても使用できなくなりますので注意が必要です。