ダンゴムシの大量発生の原因が地震に関係あるという話しを聞いたことはないでしょうか。ダンゴムシが大量発生すると、しばしば地震の前触れなのではないかという話が出ます。
実際にダンゴムシが大量発生するその光景は見ていてあまり心地良いものではなく、どこか異常さを感じさせるのも事実でしょう。ですがダンゴムシの大量発生の原因と地震との関わりは、本当のところ一体どうなのでしょうか。
この記事を読むと、ダンゴムシの大量発生の主な原因やメカニズムがよくわかり、地震との関連性の真相について知ることが出来ます。
ダンゴムシの大量発生の原因
ダンゴムシの大量発生の原因について、そのメカニズムを解説していきます。まず、ダンゴムシがどうして大量発生してしまうのか、そこにはダンゴムシ達が好き好んで過ごしやすい環境が増えることにあります。
例えばパリパリとした枯れ葉やジメジメした湿気、この2つはダンゴムシ達の大好物であり、寄せ付ける原因になります。特にパリパリとした枯れ葉は身を隠すのにも使え、さらにはダンゴムシの食糧にもなるのが特徴です。よって秋頃の雨上がりの日などは、よく湿った枯れ葉の間にその姿を見掛けてしまうのでしょう。
更にダンゴムシは、園芸植物の花の新芽なども食べます。ダンゴムシは花弁や若葉を主に食べるため、せっかくキレイに花が咲いても一番見たい部分を食べてしまうのです。そのため人が手入れをしてガーデニングで植物をよく育てているような場所でも、ダンゴムシが大量発生する要因が絶妙に噛み合っているわけです。
以上が、ダンゴムシが大量発生してしまう主な原因とのメカニズムになります。ちなみにダンゴムシは繁殖能力が非常に高く、一度の繁殖期で大体100匹以上の幼虫をコンスタントに産みます。
ですから万が一、ダンゴムシたちにとって居心地の良い環境を整えてしまってそこへ繁殖期が重なっていくと、想像以上に数を増やしてしまうかもしれません。こういった部分から、ダンゴムシ対策は定期的に頻繁に行う必要があります。
もちろん前述したダンゴムシが過ごしやすい環境を作らないこと、これが第一です。とはいえガーデニングや家庭菜園が趣味の方であれば、ある程度その過程でダンゴムシが好む似たような環境を不本意ながら用意することになります。
その場合は市販のダンゴムシ対策の薬剤などを使い、本格的に増える前に対策をするのがおすすめです。また、庭でガーデニングや家庭菜園を楽しむ方であれば、土を乾かすだけでもダンゴムシ対策の効果はありますし、色々と試してみてください。
ダンゴムシの大量発生と地震との関係性
続いて、ダンゴムシの大量発生と地震との関連性についてお話します。さて、上記でダンゴムシの大量発生の原因に関する説明しましたが、ここからも判るようにダンゴムシと地震の関連性は極めて低いと言えます。
ダンゴムシのように土の中で過ごす生き物が表に出ると、よく地震の様な地表に大きな変化が起こる前触れではと予想する方もいます。モグラなどは確かにそれに該当するのですが、ダンゴムシの場合はそもそも大量発生をしやすい生き物ですし、ちょっとした庭の手入れ不足からでも増えていきます。
これらのダンゴムシの大量発生を地震と関連付けるには、あまりに説得力が薄過ぎるわけなのです。更に本当に何かダンゴムシの大量発生と地震の関係があるのであれば、目先の対策を立てたところでどうにもできるものではありません。
ですがダンゴムシはきちんと対策さえすれば軒並みその数が減り、しっかりと忌避や駆除をすることが可能です。ここもまたダンゴムシの大量発生と地震の関連性を否定できる要因であり、だからこそ日々のダンゴムシを増やさない手間も掛ける価値があるのでしょう。
無論、もしかするとまだ人間には解明できていないダンゴムシの大量発生と地震のメカニズムがあるのかもしれません。ただ少なくとも、現時点では余計な不安を抱えるほどの問題ではないです。
いつ地震が来ても大丈夫なよう準備しておくことは大切ですが、ダンゴムシの大量発生に伴い急に慌てるということは決して必要ありません。このようにダンゴムシの大量発生と地震に深い関係性があるといった誤った認識を広めないよう、そこにも注意をしてください。
ダンゴムシたちも自分たちが生きていきやすい環境を見つけるのに必死なことを、覚えておく必要があります。地震が発生したときに、ジメジメとした落ち葉のある環境や、濡れたブロックの隙間は日本全国どこでも存在するわけで、たまたまそこにダンゴムシが大量にいるという事が多いのです。