アシダカグモ

アシダカグモは駆除スプレーを使用しない方が良い理由と毒性

アシダカグモは、駆除スプレーを使用して排除すると私たちにデメリットが生じることをご承知でしょうか。アシダカグモは戸外に巣を張らずに、部屋の中などを歩き回ってエサとなる昆虫を捕食する種類のクモとしては、我が国でも最大級といえるもののひとつです。

しかし、そのアシダカグモの見た目がたいへんグロテスクなために、昆虫が生理的に苦手という人にとっては脅威ではありますが、同時に益虫としての側面があることも事実です。

この記事を読むと、見た目の強烈さのあまり安易にアシダカグモを殺虫スプレーなどで駆除しないほうが良い理由と、人間に対する毒性の有無についても理解できます。

アシダカグモは駆除スプレーを使わずそのまま放置が良い理由

アシダカグモを見つけても駆除スプレーを使わず、そのまま温かく見守って放置してあげる方が良い理由があります。民家の軒先や草や木々の間などに網を張って、じっとしながら獲物がくるのを待って捕食するよう一般的なクモとは違って、アシダカグモは民家の室内や天井裏、床下などをさかんに歩きまわります。

そして、アシダカグモは見つけた獲物にすばやく近づいて捕食するという性質を持っています。このためアシダカグモは左右にわかれて8本ある脚がかなり発達しており、脚の長さまでを含めて見た場合には、全長が10センチかそれを超えるほどにもなります。

糸を使って巣を張らないクモとして、これほどまでの大型のアシダカグモはは日本国内ではなかなか珍しいです。沖縄の南西諸島に生息しているオオハシリグモのような例外を除いては、アシダカグモが国内最大級といってもよいでしょう。

それだけに普段から虫を苦手としている人にとってみれば、このような大型のアシダカグモが自宅の室内を歩き回っているだけでも我慢がならないはずです。見つけしだい殺虫駆除スプレーなどで退治したくなるのもわかりますが、少し立ち止まって考えることも必要です。

アシダカグモが民家に潜んでいる理由はエサがあるからにほかなりませんが、アシダカグモは主にゴキブリやハエなどの人間にとっての害虫を捕食しており、その意味では益虫ともいうことができます。特にゴキブリハンターとしての能力は優秀で、アシダカグモがたったの2~3匹いるだけでも家庭内のゴキブリが全滅するといわれるほどです。

もしも駆除スプレーなどでアシダカグモを退治してしまえば、室内にゴキブリを捕まえる存在がいなくなってしまいますので、逆にゴキブリの繁殖という最悪の事態を招いてしまいます。

そうした意味において、アシダカグモがいるからといって安易に駆除スプレーで退治するのではなく、そのまま放置しておいたほうが、結果としては快適な生活をおくることができることにつながります。

また、そもそもアシダカグモにとってのエサとなるゴキブリが室内にいる以上は、1匹だけを駆除スプレーでアシダカグモを退治したところで、別の個体が何度でもゴキブリを求めて侵入してきてしまいます。アシダカグモは体長に比べると、かなり扁平な印象ですので、網戸などの小さな隙間があればいくらでもすり抜けられることは覚えておいたほうがよいでしょう。

アシダカグモの毒性と人間との関わりについて

アシダカグモのような超大型のクモの姿を見かけた場合には、西洋の伝説や映画などにしばしば登場するような強力な毒性を持つクモを想像してしまいますが、実際にはそのようなことはありません。

たしかにアシダカグモは、ゴキブリのような硬い外皮でおおわれた虫を捕食できるだけの大きなアゴを持ってはいますが、他の生物とは違って人間を噛むようなことはほとんどありません。アシダカグモがゴキブリなどの害虫を捕まえた場合には、消化液を相手の体内に注入して、時間をかけて食事をします。

人間のように食べ物をいったん口から胃の中に取り込み、胃酸によって消化するしくみとは根本的に異なります。アシダカグモの食事の方法は体外消化とよばれており、この際の消化液には強力な殺菌成分が含まれています。

また、自らの脚を消化液で常に消毒してメンテナンスを欠かさないのもアシダカグモの特性ですので、食べ物の上を歩き回ってバイ菌を拡散させるゴキブリなどと比較すると、その差は歴然としています。

ゴキブリが害虫とよばれているのは、単に見た目が不快というだけではなく、バイ菌を拡散させて人間の病気を引き起こす元凶という理由があるはずですが、アシダカグモの場合にはその恐れがありません。

また、アシダカグモはいつでも室内を歩き回っているわけではなく、日中は戸棚の裏やトイレタンクの裏などといった、人目につかない場所に隠れていて、姿を見せることはほとんどありません。基本的にアシダカグモは夜行性ですので、人間が寝静まった夜間に壁に張り付いていたり、床をゆっくりと歩いていたりするのを目にする機会のほうが多いはずです。

アシダカグモは大型の蜘蛛のため、歩く際に物音がすることがありますが、毒性もありませんし、人間にとってそれ以上不利になることは特にないはずです。アシダカグモは臆病なところがありますので、人間が捕まえようとして物音を立てただけでも、わずかな振動を感じ取ってまたたく間に逃げてしまいます。

少なくともアシダカグモはゴキブリ以上の足の速さを持つ生き物ですので、放っておいてもしばらくはふたたび人前に出てくることはありません。このようにアシダカグモは人間にとって害になる性質はほとんどありませんし、かえってゴキブリを捕食する益虫としての側面もありますので、うまく共存しながら付き合うのがよいでしょう。
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