カマキリのエサはダンゴムシやバッタを用意しているという人が多いですが、その餌の不向きさや適している理由をご存知でしょうか。カマキリは肉食性の昆虫なので、何でも捕食して食べると思われがちです。
しかし、実際にはカマキリにも餌として向いている昆虫や不向きな昆虫も存在します。この記事を読むと、カマキリのエサとしてダンゴムシが不向きであり、バッタが適している理由を知ることが出来ます。
カマキリのエサとしてダンゴムシが不向きな理由
カマキリのエサとしてダンゴムシが適していないとされる理由は、ダンゴムシの装甲の厚さ及び、その体の形状に秘密があります。ダンゴムシは刺激を感じると丸まることで防御姿勢をとり、鎌などで絡め取ろうとするカマキリの攻撃を防ぎます。
カマキリは、つるつるしている表面が多い昆虫をご自慢のカマを使って絡め取ることは出来ません。カマキリは鎌の形状の突起に獲物となる昆虫や生き物がしっかり引っ掛からないと、持ち上げることが出来ないのです。
そのためダンゴムシなどの表面がつるつるとした獲物は、カマキリのエサとしては適していないのです。また、カマキリの口の方にダンゴムシを運んだ場合、ダンゴムシは球体となり動きません。カマキリは動いている昆虫をエサとして認識しますので、球体状のダンゴムシではエサとして認識しません。
しかも、こちらが意図的に動かしてエサとしてダンゴムシをカマキリに認識させても、いざダンゴムシを食べようとすると表面が硬いため、食べられないのです。まず、カマキリは口が小さいので表面をかじり小さくします。
ですが、表面が滑るダンゴムシにはカマキリの歯が通りませんので食べれません。ダンゴムシをバラバラにしてあげるとカマキリがそれらを食べることが出来ますが、そのダンゴムシをバラバラにしてあげる労力を考えた場合、ダンゴムシ以外のカマキリのエサを探した方がマシという考えにも至りますので不向きなエサです。
どうしてもカマキリにダンゴムシしか餌に出来そうな物が無いという場合は、ダンゴムシが丸まらないように止めを刺し、カマキリの目の前でエサとして認識させてから口元に運ぶことでエサとして利用することは出来ますが、労力を考えた場合、やはりダンゴムシはオススメできるカマキリのエサではないです。
カマキリのエサとしてバッタが適している理由
カマキリのエサとしてバッタが適しているとされる理由ですが、一つはカマキリが捕まえやすい点が上げられます。
カマキリは動いている物をエサとして認識するのはご紹介しましたが、動いていないものについては餌として興味を示さないです。その点で飛び跳ねるバッタは、カマキリがエサとして認識しやすい昆虫です。
カマキリのエサとしてバッタが適しているもう一つの理由に、エサとして認識しやすいというのが大きいです。カマキリはバッタを見ると自分でエサを取ろうとバッタを追いますので、私たちがエサを与えなくとも勝手に食べてくれます。
更にバッタは密室に閉じ込められた場合、攻撃手段（反撃手段）を持ちません。バッタは、飛ぶことにより相手から逃げるという戦法を使用して捕食されることから逃げます。
そのため、逃げることが出来ない状態を作ることが出来れば、何も攻撃する手段や回避する手段をバッタ自身が持たないため、クモやダンゴムシを与えるよりもバッタが効果的にカマキリのエサとして使用できます。
カマキリ自体を攻撃しないということがバッタがカマキリのエサとして適している理由です。ちなみに、カマキリは自分で本来エサを狩りますが、人間が意図的に与え続けると、狩りをしてエサを撮ろうとする本能が薄れます。
そのため必要以上にカマキリに人がエサを食べ過ぎてしまうと、お腹が破裂して死んでしまうこともあります。ですので、カマキリ自身でエサを捕まえてもらい、ある程度運動させてカロリーを消費した方がカマキリにとっても食べすぎでお腹を破裂させて死んでしまうリスクが防げますのでよい結果になります。
カマキリは本来カロリーの消費が早いのですが、人工的にエサを与えるとカマキリのカロリーの消費が鈍る割には食欲があるのでお腹が破裂してしまいやすいので注意をしてエサを上げましょう。
