ヒラズゲンセイ生息地と外来種ではない日本原産の昆虫であることをご存知でしょうか。ヒラズゲンセイは「赤いクワガタムシ」の愛称があるように、見た目がクワガタそっくりですがツチハンミョウ科の甲虫です。
そんなヒラズゲンセイですが、その分布の仕方や直面している危機についても興味深い衝撃の事実があります。この記事を読むと、ヒラズゲンセイ生息地の分布と外来種ではない日本原産であり今現在は分布が広がっているのに準絶滅危惧種となっている変わった実情を知ることが出来ます。
ヒラズゲンセイ生息地の特徴
ヒラズゲンセイ生息地の特徴は、比較的温暖な地域となっています。元々ヒラズゲンセイこと赤いクワガタムシは個体数がとても少ない珍しい昆虫なので、その生息地域も限られています。
また、ヒラズゲンセイは日本で生息地の調査があまり行われていないため、今現在確認されている沖縄県・鹿児島県・高知県・徳島県・兵庫県・和歌山県・京都府・大阪府・滋賀県・三重県以外にも分布している可能性があります。
ただし、ヒラズゲンセイはもともと関西地域には居なかったので生息地が北上していることも確かです。ヒラズゲンセイが日本で初めて発見されたのは1936年で、高知県でした。
翌年の1937年には鹿児島県で初めてヒラズゲンセイが発見され、その後1954年になってヒラズゲンセイが徳島県で初めて発見されるようになり、1976年に和歌山県で発見、1977年に兵庫県、1984年に長崎県で1件だけ発見報告事例があります。
2009年になると京都府や滋賀県でもヒラズゲンセイが発見されるようになって、徐々にその生息域が北上しています。
ヒラズゲンセイは外来種でなく日本原産の準絶滅危惧種
ヒラズゲンセイは外来種でなく、元々日本に生息していた個体数が少ない珍虫です。ヒラズゲンセイは見た目が変わった形と色をしており、生息数が少ないため滅多に見かけない昆虫なので外来種と思われがちです。
そして、ヒラズゲンセイはメジャーな昆虫でもないのでその生息地や分布調査などもあまり行われていないことも外来種であるイメージが強い要因となっています。
また、ヒラズゲンセイは日本原産の昆虫ということになっていますが世界ではフィリピンやマレーシア、タイやインドネシアなどの東南アジアにヒラズゲンセイの生息地が確認され、日本では沖縄県をはじめ九州から本州にかけての温かいい地域に生息地が年々広がっています。
特にヒラズゲンセイは個体数が少なく、それにもかかわらず年々日本でもその生息地を北上して分布を広げてしますが実は準絶滅危惧種に指定されている昆虫です。最近になり、京都府や滋賀県辺りまで生息地を拡大させているヒラズゲンセイですが、鹿児島と高知県と徳島県で「準絶滅危惧種」扱いとなっています。
その生息地の分布を拡大しているヒラズゲンセイなのに一部では準絶滅危惧種となっている不思議な昆虫ですが、生態特徴も面白くヒラズゲンセイの幼虫は益虫なのに成虫になると害虫となる点も興味深いです。