アシダカグモは、ゴキブリ捕食をしてくれる強い味方ということをご存知でしょうか。クモの1種には、ゴキブリ捕食を行う昆虫がいます。一般的にゴキブリは繁殖力が強く、自宅で1匹見つけたら100匹はいると考えたほうがよいといわれるほどです。
なかなか人がゴキブリを駆除しようとしても、完全に自宅から排除することは難しい存在です。ゴキブリをクモが食べてくれるといっても、そのクモ自体が人に害をなす存在だったら、家に住み着かれてしまうのは困ってしまいます。
この記事を読むと、アシダカグモがコキブリ捕食をしてくれて人に対しての害がないことや、他に捕食してくれる昆虫がいるかなどを知ることができます。
アシダカグモはゴキブリ捕食してくれるけど害は無いのか
アシダカグモはコキブリ捕食の能力が高いけど、人や住居に対して無害なのか気になるポイントです。アシダカグモはとても捕食能力が高い昆虫であり、3匹いれば家に住み着いているゴキブリを1日で食べ終わるといわれるほどです。
1匹いたら100匹いる可能性があるゴキブリを、アシダカグモがそんな短時間で食べきることができるのか不思議に感じる人もいるでしょう。それはアシダカグモが軍曹と呼ばれるほどに次から次に仕留めるハンティング能力、つまりゴキブリ捕食能力があるからです。
アシダカグモはゴキブリを捕えても目の前に新たなゴキブリが通れば、すぐにそちらに噛み付く習性があります。アシダカグモは捕まえたエサを食べきってから次の餌を探すのではなく、視野に入れば食べ終わってなくても仕留めていくハンターだといえます。
アシダカグモは一晩で20匹ものゴキブリ捕食をして倒すことができるハンティング能力があるから、人にも害があるのではないかと心配になる人もいるでしょう。アシダカグモは基本的に夜行性で、昼間は物陰に隠れています。
そして、アシダカグモは音に敏感で人が近づくとすぐに逃げていき、人に噛み付くということもしません。そして、アシダカグモは一般的にクモの巣を作ることがなく、餌であるゴキブリなどの昆虫がいなくなればすぐ他に移っていく徘徊性があるので、家に住み着かれても気づかないで過ごしている場合も多くあります。
人に害をなすゴキブリ捕食を行うから、益虫としてアシダカグモは知られています。一般的なクモは姿を見ると嫌悪感を持つ人もいますが、アシダカグモは夜でなければめったに見かけないので、人と共存していくことは可能でしょう。
大きく成長するとアシダカグモは足を広げて12cm~13cm程度になるため姿を見たとき危険性があると駆除してしまいがちですが、ゴキブリ捕食が終われば家からいなくなるので、できればそっと見守って上げましょう。
もし頻繁にアシダカグモを見かけて不快な気持ちになっているのであれば、それは餌となるゴキブリがかなりの数が住宅に住み着いていると考えられます。アシダカグモの餌となる昆虫がいる限り、駆除してもしばらくすればまた新たなアシダカグモが来ます。
最大全長が約13ほどのアシダカグモの大きな姿を見たくないなら、餌としているゴキブリをいなくさせる方法しかありません。しかし、ゴキブリの潜む場所全てで駆除できるわけではないので、結局ゴキブリが生き残ってしまう事が考えられます。
ゴキブリ捕食を行う能力が高いアシダカグモに全て任せたほうが、効率的でコストも掛からないでしょう。どうしてもアシダカグモの姿を見たくないなら、夜に歩くとき少し音をたてつつ歩くようにすれば、向こうが勝手に隠れてくれるのでうまく回避できます。
アシダカグモがゴキブリ以外に捕食するもの
アシダカグモはゴキブリ捕食してくれる強い味方としても知られていますが、ゴキブリだけを食べて過ごしているわけではありません。そのためゴキブリを一度も見かけたことがないという家でもアシダカグモが住み着き、徘徊している可能性があります。
アシダカグモは基本的に、小さな昆虫なら問題なく餌にすることが可能です。例えばアシダカグモはハエや他のクモなどを中心として、ムカデやゲジゲジなどの昆虫も好んで食べます。
春から夏にかけて出没する多くの昆虫をアシダカグモは餌とするので、暖かくなってくると活動が活発です。アシダカグモが産卵を行う時期は、6月から8月であることからも、春から夏はたくさん餌を必要としている時期です。
北海道や東北など雪が長く残る地域ではあまりアシダカグモの姿が見られないのも、産卵前に効率的に餌がとれる場所を好んでいる可能性があります。これらの寒い地域でも、積雪が少ないあるいは早く暖かくなるエリアでは、たくさん餌がとれるのでアシダカグモが問題なく活動しています。
アシダカグモは、日本で3種類ほど同じ属性のクモの存在が確認されていますが、そのうちの2種類のアシダカグモは、暖かい地域にしか見られません。サイズが大きいアシダカグモはイモリや小さなネズミを捕食することがあります。
ただし、アシダカグモが主に捕食するのは小型の昆虫や生物なので、ネズミなどの大型の生き物を捕食する姿はめったに見られるものではなく、他の餌となりえる昆虫が少なかったりした場合に食べると考えられます。
ゴキブリやムカデにゲジゲジなどは、アシダカグモが住み着くのに好む場所が似通っていて、暗く湿気がある場所です。キッチン回りは生ゴミなどが出るため、小ハエも発生しやすい場所です。
キッチンを衛生的に管理できていなければ、餌になる昆虫が多く発生する可能性が高まるため、アシダカグモもこれらに集まってきた昆虫を求めて住み着きやすいでしょう。
アシダカグモはクモの巣を作らなくてもその高い捕食能力でいろんな昆虫を食べることができますが、床や壁、天井などをうまく使って捕獲できるものしか食べることができません。スズメバチのように、スピードが速く飛べるものや攻撃力が高いものにはアシダカグモは太刀打ちできません。
害虫を発見したとき、アシダカグモがいるから駆除しなくても大丈夫だと考えていると大量に繁殖して手がつけられなくなってしまう可能性があります。アシダカグモにゴキブリ捕食は任せられますが、他の害虫が大量に出たときは、人がその害虫を駆除することを考えたほうがよいでしょう。
特に、室外の庭などで飛び回ることに長けた害のある昆虫が発生した場合は、速やかに対応したほうが無難です。
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