モンシロチョウ
記事内に一部プロモーションを含みます。

モンシロチョウが卵を産む場所と見つけ方のコツ!

モンシロチョウ産む場所とその見つけ方を詳しく知りたいという昆虫好きの方は、とても多いのではないでしょうか。私たちは小学生の頃に、理科の授業でチョウなどの身近な生き物の育ち方について学びました。

昆虫類であれば家庭や学校などでも比較的育てやすく、しかも成長のプロセスや体のつくりなどをじっくりと観察するとができ、自然と生き物に対する関心や愛着が湧いてくるはずです。昆虫の観察が学校の宿題として出されることもありますので、家族としてもできるだけのフォローはしたいものです。この記事を読むと、モンシロチョウの卵のある場所やその効率的な見つけ方がわかります。

モンシロチョウが卵を産む場所となぜそこを好むのか

モンシロチョウが卵を産む場所は、ある程度決まっていてどうしてか本能的にその場所を好みます。さて、モンシロチョウを飼育するにあたっては、もちろんすでに孵化して空を飛んでいる成虫をつかまえる方法もあります。

しかし、一般にアオムシ(青虫)とよばれているモンシロチョウが幼虫の状態、さらにいえば卵の状態から捕まえた方が、亡くなってしまうリスクが低く孵化や脱皮などのプロセスが間近に観察できるため、教育上はより良い方法といえます。

このモンシロチョウが卵を産む場所はだいたい決まっており、菜の花などアブラナ科の植物の葉っぱの裏側というのが最も定番です。具体的にモンシロチョウが卵を産む場所として好むものは、アブラナそのもののほかにも、同じアブラナ科に属するキャベツやブロッコリー、ダイコン等の野菜の葉っぱの裏側などが挙げられます。

特にキャベツは畑で大規模に栽培されていることが多く、葉っぱの面積も大ぶりで広いため、モンシロチョウの成虫にとってはカナリ絶好の産卵場所となります。ただし農薬が過剰に散布されている畑の場合にはモンシロチョウの卵が既に死滅してしまっていることがありますので、無農薬や減農薬栽培されている畑、あるいは家庭菜園などで効き目の強い農薬がそれほど大量には使用されていない畑が狙い目となります。

また、人間にとってはキャベツに外見がよく似ていると思われるレタスの葉は、モンシロチョウが見向きもしないことがほとんどです。実はレタスはキク科の植物であり、モンシロチョウの成虫はある種のニオイによってアブラナ科の植物との違いを見分けているといわれています。

モンシロチョウがなぜこのようなアブラナ科の植物がある場所を好むのかですが、それは幼虫にあたるアオムシの生態に理由があります。モンシロチョウの卵は産み付けられてからおよそ1週間ほどで孵化し、外側の卵の殻を食い破って幼虫が外へと出てきます。

最初に孵化したモンシロチョウの幼虫が食べるのはこの卵の殻であり、タンパク質などの必要な栄養分が豊富ですが、やがてモンシロチョウの幼虫が大きくなるとキャベツなどの葉をかじって体内にとり込むことによって栄養とします。

このようにモンシロチョウの幼虫のエサとなる葉っぱが周囲にたくさんある場所を選んで成虫は卵を産む場所として決めているのです。また、アオムシということばに端的にあらわれているように、モンシロチョウの幼虫は最初は透明に近い薄黄色の外見をしているものの、やがて食べ物がキャベツの葉などに切り替わるころには緑色に変わります。

この淡い緑色になった状態でモンシロチョウの幼虫がキャベツ畑の中にまぎれていれば、おのずと鳥やカマキリなどの外敵に食べられたりするおそれが少なくなりますので、この点もモンシロチョウが卵を産む場所としてこれらの植物を好む理由のひとつといえます。

モンシロチョウの卵の見つけ方のコツを詳しく解説

モンシロチョウの卵の見つけ方のコツは、ある視点に注目することが大切です。モンシロチョウの卵がある場所は菜の花などのアブラナ科の植物、野菜であれば特にキャベツの葉の裏を好むことがわかっていれば、まずは自宅の近くにキャベツ畑がないかどうかを探してみるのがもっとも効率的な見つけ方といえます。

この場合にはもちろん畑の持ち主の許可を得ることは当然ですが、さらにその畑で農薬を使用しているかどうかをチェックすることも必要です。スーパーマーケットの店頭などに並ぶ商品としてのキャベツにアオムシが付いていれば大問題になりますので、なかなか農薬を使わずに栽培している畑というのは少ないのが実情です。

もしも畑にあるキャベツの葉に虫食いの穴が開いていれば、モンシロチョウの幼虫が食べた公算が大きいはずですので、「ルーペ」を使用して葉っぱの裏側を見てモンシロチョウの卵を探す価値はあるといえます。

また、キャベツを自然のまま栽培すると、いくつかの葉は外側に大きく開いて濃い緑色になりますが、商品としては中心に近い部分の丸い玉になったやわらかい葉だけが好まれるため、この外側の葉の部分は捨てられてしまいます。

実はモンシロチョウの卵は、どちらかといえば外側の葉っぱにくっついている場合が多いということも覚えておくとよいでしょう。ほかにもモンシロチョウの成虫が飛び回っている周囲の畑を探してみるのもまちがいの少ない方法といえます。

モンシロチョウの卵は肉眼では確認しづらいほど小さく、その卵の大きさ長さがたてに約1mmもあるかどうかという程度です。モンシロチョウの成虫とは違って卵そのものは、他の昆虫との見分けが難しい部分はありますが、見た目は米粒のように細長く、色は薄黄色に近いといえます。

モンシロチョウは一度にいくつもの卵を大量に産むわけではないので、何個も同じ場所にかたまって卵が存在していることはありません。逆にいくつも同じ形状の卵が塊で密集しながら存在している場合には、別の種類の昆虫の卵であるおそれがあります。

運良くモンシロチョウの卵を見つけた場合には指でつまんだりすると潰れたりしがちですので、葉っぱごと持ち帰るのが最善の方法です。モンシロチョウの幼虫をいっしょに持ち帰る場合もやはり同様で、手で触ると気門とよばれる呼吸の穴をふさいでしまったり、潰してしまったりすることがあります。

そのため、モンシロチョウの卵も幼虫もできるだけ触らないでおくことが鉄則です。なお、モンシロチョウの幼虫はコマユバチとよばれる別の昆虫が体内に寄生している可能性も高く、いっしょに持ち帰った結果、せっかく卵から孵化した幼虫のほうにも寄生されて全滅してしまうことが考えられます。

これらのリスクを考慮すると、モンシロチョウを飼育するならば可能な限り寄生されることが無いモンシロチョウの卵だけを持ち帰ったほうが安心です。もちろん、モンシロチョウの幼虫を持ち帰って飼育することも良いですが、既にアオムシコマユバチによって寄生されていることは多いです。
関連記事
モンシロチョウの丸わかり解説

モンシロチョウの丸わかり解説この記事では、モンシロチョウの昆虫について気になるポイントをピックアップして丸わかり解説を端的に行っていきます。 モン...