アシダカグモはゴキブリいる環境であれば、ゴキブリホイホイの罠に引っ掛かってしまうことがあります。ゴキブリというと多くの方が不快に感じる昆虫であり、ゴキブリホイホイを使って捕獲しよう試みる場合もあります。
しかし、ゴキブリホイホイを何と無しに仕掛けていると想定外の私たちの強力な味方を捕まえてしまう場合があります。この記事を読むと、アシダカグモがゴキブリがいると、ゴキブリホイホイに仕留められてしまう理由がわかります。
アシダカグモは何を感知してゴキブリがいるところにやって来るのか
アシダカグモは、何を頼りにゴキブリいるかゴキブリいないかを感知しているのでしょうか。クモと言うと、巣を張ってえさがかかるのをひたすら待っているというイメージがあるかもしれませんが、それは一部に過ぎず様々な種類があるのです。
蜘蛛の仲間でも糸を単なる命綱として用いているだけというものもいますし、素早く抱きついてしとめるようなタイプもいます。そんな蜘蛛の中でアシダカグモは、巣を作らずに自ら餌を探して歩き回るハンターです。アシダカグモが狙うのがゴキブリです。
アシダカグモは、ゴキブリいる状態のお宅も半年もすると1匹残らずゴキブリを捕食します。悪い菌をもたらすゴキブリは、私たちにとって見た目が気持ち悪い害虫です。アシダカグモの方も約13cmというCDほどと大きめサイズで、お世辞にも決して見ていて気持ちよいものではありません。
アシダカグモは、益虫として出来れば共存していただきたいところです。紳士でもあるアシダカグモは、ゴキブリをすべて退治したらさっさと家から出て行ってくれるのでわざわざ私たちがアシダカグモを駆除する必要性もありません。
人間にとってはありがたい存在のアシダカグモも、ゴキブリにとっては恐ろしい大敵です。アシダカグモは、ゴキブリが発する振動を察知しやってきます。たとえアシダカグモが捕食した昆虫がいて食べている途中であっても、エサとなる新たな一匹が見つかるとそれは放り出して次の獲物へと飛び掛っていくのですから、獰猛なハンターです。
アシダカグモはエサを見つけると一匹残らず生きて帰すことなく、根絶やしにしてしまうのです。また、驚くべきことですが昆虫以外にもアシダカグモは、ヤモリや小ネズミも駆除してくれます。とはいえ、アシダカグモはとても大きな人間やネコなどの大型動物にまで対抗してくるほどの獰猛さはありません。
我々大型動物の振動を察知したアシダカグモは、さっと逃げていくので人の生活圏に現れるようなことは無いのです。もし私たちが見かけるとすると、アシダカグモが活動を活発にする夜中に急に電気を付けたときくらい、後はゴキブリホイホイに引っかかっている姿を見るかもしれません。
そんな時には、出来れば私たちにとって無害のアシダカグモを優しく怖がらせないで逃がしてやってください。アシダカグモは、何しろ害虫であるゴキブリを退治しようとこっそりと頑張ってくれているのです。
アシダカグモのその俊敏さや感知能力は人間には到底及ばないもの、プロでもゴキブリを完全にそのお宅から居なくならせてしまおうというのは難しいことです。それを、お金をかけることなく無償で行ってくれているのです。そのアシダカグモの迫力満点の姿や役割から、ゴキブリアシダカ軍曹というニックネームもあるほどです。
ゴキブリホイホイを置くと逆にアシダカグモが罠に掛かってしまうことがある理由
アシダカグモは、ゴキブリいる状態でゴキブリホイホイを使用するとその罠に掛かってしまうことがあります。アシダカグモは、ゴキブリが足をじたばたさせることによって起こる振動を足で察知しやってきます。
さて、ゴキブリホイホイはその構造上、殺虫剤と違って粘着シートで生きたままの状態で絡めとる罠となっています。そのため、ゴキブリホイホイに捕まっているゴキブリの振動が伝わり、アシダカグモ軍曹達はゴキブリホイホイ目掛けてやってきてしまいます。
こうして、ゴキブリと同じようにアシダカグモがゴキブリホイホイの罠にかかってしまうこととなるのです。クモホイホイというのはありませんが、ある意味これが同じ役割を果たしているのかもしれません。もちろん、ヤモリだってゴキブリというエサが居るのを察知できれば同じくやってきます。
アシダカグモもそんなゴキブリホイホイという害虫駆除の道具の構造は知っているはずはなく、その粘着シートに絡めとられるのです。そう考えると、ゴキブリだけでなく「何でもホイホイ」どれくらい罠にかかったかを調べるのはやめておくか、ある程度心の準備をしてからの方が良いかも知れません。
何となくカサカサという音がしているのが確認できたら、さっさとゴミ袋に入れてゴミステーションに持っていった方が身のためだったりします。そんなわけで、敵も見方もかかるゴキブリホイホイですがもちろんそのまま捨ててしまったら、数匹のゴキブリが退治できただけで、肝心のハンターであるアシダカグモの方が家から居なくなってしまいます。
自宅で数匹見かけたらその何倍何十倍と隠れていると言われるゴキブリですから、犠牲者を弔いながら今頃は宴会を挙げているかもしれません。そうならないためには、新たなアシダカグモを追加するか、ゴキブリホイホイに今捕まっているいるアシダカグモを救出してあげるようにしましょう。
クモは飲まず食わずでもゴキブリよりも長生き出来る生き物なので、まだ弱ることなくもがいているはずです。もしも助けてあげたら、鶴ならぬアシダカグモの恩返しということで、きっと残りのゴキブリたちを根絶やしにして害虫の脅威から守ってくれるでしょう。
とはいえ、アシダカグモはわりとグロテスクで、サイズもそれなりにあることから気持ち悪くて共存できずにいる方も多いです。願わくば、ゴキブリホイホイにひっかかることなく我々とは違う時間や場所で過ごして気付かないうちにアシダカグモがゴキブリたちを退治していて、いつの間にか出て行ってくれているという都合の良い展開を望むしかありません。
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