モンシロチョウがさなぎから羽化をするまでの期間と、蛹の育て方の注意点をご存知でしょうか。モンシロチョウは、さなぎから羽化する期間が季節によって異なります。暖かい時期はモンシロチョウのさなぎは短期間で羽化しますが、寒い時期は暖かくなるまで羽化しませんので育て方にも注意が必要といわれています。
また、モンシロチョウのさなぎが羽化する直前は、サナギの背中が割れてきたり体の変化が著しくなりますので刺激を与えないでそっと見守る必要があります。この記事を読むと、モンシロチョウのさなぎから羽化するまでの期間とその変化の様子や育て方の注意点を知ることができます。
モンシロチョウのさなぎから羽化までの期間
モンシロチョウがさなぎから羽化するまでの期間の秘密について、詳しく説明していきます。モンシロチョウは、さなぎから羽化までの期間は、暖かい春や夏の場合では1週間から10日程度といわれています。
一方、秋や寒くなってからはモンシロチョウのさなぎから羽化するまでの期間は長く、冬を越すことが多いため虫かごに入れたまま屋外に置いておくと良いでしょう。この際に、寒いからといって室内に虫かごを置いておくと部屋が暖かいため冬の寒い時期でもモンシロチョウがさなぎから羽化してしまいますので注意が必要です。
冬のど真ん中の時期にモンシロチョウのさなぎから羽化しても、寒さに対応できず子孫を残すことが難しく死んでしまいますので気を付けましょう。モンシロチョウのさなぎを越冬させる場合は、温度が10度以下で保てる場所で飼育する必要があります。
室内で飼育するモンシロチョウが室温の上昇などで間違って羽化しないようにするためには、さなぎになってから10度以下の冷蔵庫の中で冬眠させるとよいでしょう。4月下旬ごろの外気温が20度以上に安定した頃に、冷蔵庫から常温に取り出してモンシロチョウのサナギの羽化を促します。
モンシロチョウの蛹の羽化が始まるころは、さなぎの羽の部分が白くなって羽の黒紋が見えてきます。そして、サナギの胸部の背中側が白くなって少しずつ腹部に進行していき羽化が開始されます。
もし、温度管理を誤って冬にモンシロチョウが成虫になってしまったら外に放してしまうと早く死んでしまいますので、家で飼うことがおすすめです。家の中でモンシロチョウの成虫を飼う場合は、生け花よりも蜂蜜を薄めたものを与えると経済的で育てやすいといわれています。
モンシロチョウの成虫が元気な場合は、虫かごの中でも放し飼いでも問題ないといわれており、モンシロチョウは明るめの場所を好む特徴があります。夜は早めに虫かごに入れて段ボールなどを利用して暗くしてあげるとよいでしょう。
モンシロチョウのさなぎは少しの温度変化に敏感に反応してしまいますので、命を無駄にしないように温度管理に注意して元気に成虫になれるように手伝ってあげる必要があります。
また、異常気象による気温の上昇や室内保育などで、飼育環境の温度が高くなってしまうと冬場でもモンシロチョウの蛹が羽化を始めてしまう場合がありますので注意が必要です。
温度が高くなるほどモンシロチョウの蛹は羽化までの期間が短くなるといわれており、高温で風が少ない日は産卵量も多く羽化のスピードも速まる傾向があります。夏場の25度以上の暑い時期では、早くて3日適度で羽化する場合もあるといわれています。
モンシロチョウがさなぎから羽化する直前の育て方の注意点
モンシロチョウがさなぎから羽化する直前には、その育て方について注意するポイントがあります。モンシロチョウがさなぎから羽化する直前は、さなぎの背中が割れてきて中身が液体になっていますので刺激しないように見守る必要があります。
飼育環境の注意点としては、モンシロチョウのサナギが羽化する直前の1週間から10日間のさなぎは体の大部分を溶かして再構成していますので、気になるからといって決してサナギの中を開かないようにします。
万が一、興味本位でさなぎの中を開けてしまうと死んでしまいますので注意しましょう。モンシロチョウの幼虫と成虫では消化器官や代謝などが全く別の状態になりますので、気温の変化に注意してそっと見守ることが大切です。
また、モンシロチョウの幼虫は寄生バチなどに卵をうみつけられる場合が多いため、幼虫を見つけて来るのではなくなるべく卵から飼育して他の虫が入らないようにすることが大切です。羽化する直前は、羽が縮んだ状態にならないように羽がしっかりのびるまでは触れないように注意しましょう。
温度管理をするために、モンシロチョウのさなぎを冷蔵庫に入れる場合は、タイミングがとても大切で早すぎると羽化までに時間がかかってしまいます。また、冷蔵庫に入れる場合は、その保管期間が長すぎるとモンシロチョウのサナギが弱ってしまうため、長くても5日間程度にする必要があります。
冷蔵庫に入れるタイミングとしては、モンシロチョウの蛹の中に羽の黒紋がすけてはっきり見えるようになってきて、白い皮をかぶっているように見えた時が良いといわれています。
一度モンシロチョウがさなぎになると当然ながら何も食べることができないため、その前にたくさん餌を与えて栄養を蓄えておく必要があります。さなぎになる際には、お腹の中を空にしますが活動しない時期に入りますので問題はありません。
モンシロチョウがさなぎから羽化した後には、お尻からやや赤味のおびた液体のようなものが出てくる場合がありますが、これは長期間体の中に蓄積されている不要物を排泄することによるものです。
モンシロチョウの幼虫がさなぎになった場合は、羽化する段階で休憩させるために虫かごのまわりにティッシュを挟んで固定してあげる必要があります。モンシロチョウがさなぎから羽化する直前の飼育環境の注意点としては、温度変化に気を配ってそっと見守ってあげることが大切です。
必要以上に人間が触ったり刺激を与えるとうまく羽化できずに死んでしまいますので、興味本位でさなぎの中を見ようとしたり触れることは避けましょう。暖かい時期に羽化するモンシロチョウの蛹の場合は、短くて数日で成虫へになりますので温度管理に注意が必要です。
関連記事
モンシロチョウの丸わかり解説